Ruka170cm98F の 知恵ノート

医学部 再受験 理学療法士 などについての知恵ノート集

【20】理学療法士養成校に入学するに当たり、何を復習しておくべきか

【20】理学療法士養成校に入学するにあたり、何を復習しておくべきか

 
 
① このノートの目的
 
知恵袋でこのタイトル通りのご質問をたまに見かけます。
pt 養成校入学前は何を①.jpgpt 養成校入学前は何を②.jpg
特に、自分は文系なので、高校で物理を習ってないから大丈夫か?…といった心配がよく聞かれます。
そこで、本稿では理学療法士(以下PTと略します)の養成校入学前までに具体的に知っていて欲しい高校までの内容、復習しておいて欲しい項目を  以下で挙げてみることにしました。
 
なお、基本的に高校までで習わないことの先取り学習は不要です。入学してから習うことは今勉強しなくてもいいのです。これは誤解なきように。
 
 
② 前置き
 
その前に、覚えておいて欲しいことがあります(以下、約1,000字)。
 
PT養成校は2016年現在、約250校あります(注1)。
国立大学もあれば、専門学校もあります
国立大学であれば大学入試センター試験を受験し、二次個別学科試験も受けて選抜されることになります。国立大学の受験偏差値(河合塾などの模擬試験)は概ね56以上であり、中には60を超える大学もあります。
一方で、面接や作文だけで入学できる専門学校もあります。流行のAO入試であれば、数学や理科などの学科試験を課されません。
「貴方のやる気を評価します」…という建前のAO入試で、基礎学力が不足している人が多く入学してくる実態があります
 
養成校が乱立している…という話は多くの人がご存知でしょう。
2000年以降の規制緩和策もあり、約15年間にPT養成に参入する学校が急増しました(注2)。社会の需要に合わせた…と言うと聞こえはいいのですが、少々汚い言い方をすれば、PTの養成が金になるビジネスでもあったからです。
 
注1:詳しくは別ノート 理学療法士になるにあたっての知恵ノート 参照
注2:詳しくは別ノート 理学療法士の今後についての考察 参照
 pt 合格者の推移2016.jpg
pt 養成校数の推移2016.jpg
そんなわけで、玉石混交、ひと言でPT養成校と言っても学校により学生のレベルの差が非常に大きいです。また、金儲けしか眼中にない悪い学校では先生の入れ替わりが激しいなど教育に質的な問題があるケースもあります。
 
さて、以下の ④ 以降に述べる、入学前にこんなことを復習を…という話は国公立大学を受験するぐらいの人なら、読む必要はありません。入学試験の段階でこれらは全く常識レベルの話だからです。
 
・わたしは推薦入試で行くから、学科試験はありません
・文系なので、数学や理科が全く分かりません
・高校の成績は悪いです
・高校で全然勉強してこなかったけど、がんばれば大丈夫ですか?
 
こういう人たち、黄信号です人によっては赤信号かもしれません
失礼なことを敢えて書きますが、一部の専門学校では高校までの基礎的な理解が足りていない、学力が低い人が入学してきます。
 
2009年以降、PT養成校の総定員数は約13,000人です。毎年8,000~10,000人のPTが誕生しています。裏を返せば、学校に入っても3~4人に1人はPTの免許が取れてないのです
これはよく覚えておいて下さい。
 
臨床現場でも理学療法士の質の低下がよく問題視されており、レベルの高い人と低い人との差が大きく広がっています。
 
途中で脱落しないためにも覚悟を決めて勉強に取り組んで下さい。
そして、レベルの低いPTにならないで下さい
 
 
③ 理数系科目
 
上記 ② で少々脅かしてしまったかもしれませんが、実は高校の内容の基本的なことが分かっていれば大丈夫です
 
PT養成校で学ぶ内容で、専門基礎科目としては運動学、生理学、解剖学の3つの科目が肝になります。 
 
下表の左が理学療法士の専門基礎科目と専門科目です。右は作業療法士
この他に教養科目としての基礎科目(心理学、教育学、社会福祉、英語など)があります(ここでは省略します)。
ptot 専門科目カリキュラム.jpg
文系出身のPTはいますし、実際、文系でもできます。ただ、こういった理系科目を学ぶには理系の素養があったほうがいいのです。
高校1年生がこれから文理選択するなら、理系を選んでいただきたいです。
 
運動学では中学や高校の物理や数学の基礎的なことを理解しておいて欲しいです。国家試験に受かるかどうかという短期的な視点ではなく、実際にPTになると動作分析が必要になりますから、物理の基本的な考え方を理解しているほうがいいのです。

注意
  • ・PTになるに当たり、高校生なら知っていて欲しい知識…【AA】
  • ・知らなくてもPTになれるかもしれないが、いずれ応用する知識…【A】
  • ・知らなくてもPTになれるが、医療従事者なら常識レベル…【B】
  • ・知らなくてもPTになれる…【C】
  •  
  • 【AA】は入学前までに復習しておいて下さい。
  • 【A】【B】は余力があれば覚えておいて下さい。
  • 【C】は放置で可。
  •  
  • 【AA】【A】は先取り学習ではなく、中学高校の復習です。
注意
  • ここでは参考になりそうなサイトを多数引用していますが、いずれも
  • あくまでも参考サイトという位置付けです。理解の足らないところは
  • ご自身で教科書なり参考書なりを使って勉強して下さい。
注意
  • このノートは適宜、加筆修正することがあります。ご了承下さい。
 
④ テコの原理
 
支点、力点、作用点という言葉とその意味。左記3つの位置関係で3種類のテコが存在すること。
【AA】
 
一生懸命暗記するというよりは、こんなのがあったな…ぐらい、今はザックリでも構いません。
 
実際のPT国家試験では以下のような感じで出題されます。
pt 国試問題④2009.jpg
左下の2011年のような問題は典型例です。  
pt 国試問題②.jpg
左下の問題例はテコの話ではなく滑車の話ですが、基本的な力学です。
右下の問題例はやや複雑です。  
pt 国試問題③.jpg
テコの話から、軸(支点)を中心にしたモーメント()の話が出てきます。
PTの学校では運動学の授業の中で力学の話はあるはずですが、実際の国家試験問題でも高校物理の基礎が解っていれば解ける問題が出題されています。
 
以下の問題は合格率の低かった2016年のものですが、これは中学生レベルでかなり簡単。 
IMG_0988.jpg
以下の問題も簡単で、中学生でも正解できる問題です。
ただし、B-Cが15cmですから、A‐Cが18cmになることに気を付けて計算します。  IMG_0993.jpg
この動画の5:40にポイント
この動画の5:00以降
 
 
⑤ モーメント
 
モーメント(またはトルク)という言葉とその意味。
サイト内のにさらに詳しい解説があります。
【AA】
中学や高校の教科書でも勉強しておいて下さい。
 
 
⑥ 作用・反作用の法則
 
物理の基本法則ですが、難しいことではありません。物体に力を加えると、加えただけの力で押し返してくる…というものです。
【AA】
 
ここでは床反力…という言葉が出てきますが、難しく考える必要はありません。
重心が1:4に内分されているなら、体重は4:1に分配されているはずです。
物理というよりは数学です。
pt 国試問題⑥2010.jpg
 
⑦ ベクトル
 
ベクトルの足し算、引き算、スカラー倍、ベクトルの分解
【AA】
ベクトル2足し算.jpg
ベクトル1足し算.jpg
ベクトルの足し算の知識は超重要。上記の足し算の関係は解りますよね。
高校のカリキュラムにもよりますが、PTの学校に入ろうとしていて、これが解らないようでは赤信号です。
 
図左側の平行四辺形で OA+OB=OC ですが、逆に OC を OA+OB に分解できることも大切な知識です(文字の上のベクトルの矢印は省略)。
 
ベクトルは重要だと言われますが、実はこの程度理解しているだけで十分と言えば十分です。以下は初級レベルの講座。
 
ベクトルの内積 {OA・OB=|OA||OB|cosθ} はPTの学校では不要。
【C】
 
 
三角関数(三角比)
 
sinθ、cosθ、tanθ などの意味すること、直角三角形を見て鋭角のひとつの角がθの時に、sinθ、cosθ、tanθ の値がどうなるか…といった基本的なこと。
【例】
 cos0゜=sin90゜=1
 cos30゜=sin60゜=√3/2
 cos45゜=sin45゜=1/√2……分母を有理化していません
 cos60゜=sin30゜=1/2
 cos90゜=sin0゜=0
【AA】
超基本的事項。高校生なら常識。
 
正弦定理や余弦定理などの応用は出てきませんし、倍角の公式とかは知らなくても大丈夫です。
【C】
sin²θ+cos²θ=1、  sinθ/cosθ=tanθ 等も高校数学としては初歩的な知識ですから、PTになる、ならないに関わらず知っていて欲しいですが、応用しているところをほとんど見かけませんね。
【C】
 
この関係が解りますか? 
ベクトル3正射影.jpg
ベクトルと三角関数はこんな具合に絡まって、力学で出てきます。
【AA】
 
実際の国家試験でも難解なことまでは問われません。高校1年レベルの内容です。
pt 国試問題①.jpg
 
⑨ 波 動
 
物理療法の超音波治療などの項目で出てきます。
波動は理系の高校生なら物理で習うはずですから、教科書か参考書で簡単に復習しておいて下さい。文系の人で物理の教科書がなければ、学校の図書室などで参考書を見ておいて下さい。
 
周波数の高低(大小)と波長の長短(大小)は反比例します。
 V=fλ
ここで、V=速さ、f =周波数、λ=波長。
【B】
 
ここでは、周波数の高い波(高周波)は波長が短く、周波数の低い波(低周波
は波長が長い…という基本的なことは知っていて下さい。
【AA】
 
波の回折(かいせつ)の話。
長波長の波は回折現象が起き易い。
短波長の波は直進性が強い。それゆえ、障害物に遮られ易い特性があります。
【A】
 
こういった波動の特性を理解している人なら、下の問題の選択肢⒉の 3MHzでは1MHzより深部まで加熱できる…が誤りだと判断できます(他の選択肢の正誤判定は今はできなくてよい)。
pt 国試問題⑤.jpg
電磁波は、距離が d 倍になると強さは 1/d² 倍になる…という関係をご存知でしたか?
下の問題は三角比の知識も加えた、センスの良い問題例です。 
IMG_0991 (1).jpg
 
波の干渉という言葉。
【B】
物理療法の低周波治療器でこの言葉が出てきます。
これをまったく知らなくてもPTになれます。ただ、どんな原理で干渉が生じるかを知るのはおもしろいと思います。
 
その他、「ドップラー効果」は知らなくてもPTになれますが、理系の高校生ならどんな効果(現象)なのか習うと思います。
【C】
 
 
⑩ 比 熱
 
比熱という言葉の定義。1gの物質を1℃上昇させるのに必要な熱量。
【A】
 
比熱は物質によって違います。
比熱の大きい物質→温度を上昇させるのに必要な熱量が多い。
 →温まりにくく冷めにくい(例:水、海洋)。
比熱の小さい物質→温度を上昇させるのに必要な熱量が少なくて済む。
 →温まり易く冷め易い(例:土、大陸)。
【AA】
水は液体の中で最も比熱が大きい物質です。鉄などの金属は比熱が小さいことは解りますか?
【AA】
物理療法の中の温熱療法で出てきます。常識的に知っておいて下さい。
 
下のサイトなら、「比熱(比熱容量)」の「比熱の大小でわかること」「水の比熱」の2項目だけ読んでおいて下さい。それ以外は詳しく知らなくても大丈夫です。
 
 
⑪ 指数対数
 
対数は log のことです。常用対数では「底(てい)」を10にしますので、log10 のことです。普通は底を省略して log10X を log X と書きます。
なお、X は正の数(X>0)に限ります。
log 1/10=log 10⁻¹=-1
log 1=log 10=0
log 10=log 10¹=1
log 100=log 10²=2
log 1000=log 10³=3
 …
高校数学の基本事項ですが、上記は常識レベルの話です。
PTの学校では、生理学の聴力のところで少し出てくる程度ですが、上記の計算ぐらいは教科書で復習しておいて下さい。
【A】
一、十、百、千、万、…を、0、1、2、3、4、…で表せるのが対数の真髄です。
 
 
⑫ 中学化学や高校化学
 
分子量
PTになる、ならないの問題ではなく、医療系に進学するなら常識としてザックリと意味を知っていて下さい。
【AA】
実際には単に、この物質は分子量が大きい、分子量が小さい、…ぐらいの使い方しかせず、分子量の計算問題などはありませんが。
 
酸と塩基
pH<7は酸性、pH=7は中性、pH>7はアルカリ性これは常識。
【AA】
ちなみに、ヒトの血漿はpH=7.40±0.05が正常値(基準値)です。弱アルカリ性です。
【B】
 
適当なサイトがなかったので上のサイトを挙げておきましたが、ややアドバンスなもので、PTでは実際ここまで使いません。
 
以下のような物質の化学式は常識レベルの話です。
HO、O、CO、N、NH、HCl
Na、K、Cl、Ca、Fe
H、Na、K、Cl、Ca²⁺、Fe²⁺、Fe³⁺ それぞれの物質名。
【AA】
HCl =塩酸。生体内では胃液ですね。
HCl と聞いて、酸性物質であることはすぐにピンと来て欲しいです。
 
Mg、P、Cu、Hg(Hg は圧力の単位の mmHg の Hg です)
-NH(または -NH₃⁺)、-COOH(または -COO)、CH₁₂O
OH、HCO₃⁻、CaCO、 O+CO ⇄ H+HCO₃⁻…*
【B】
上記の*式より、CO が身体を酸性化させる物質として働くことも知っておいて損はないです。しかし、今は知らなくても大丈夫です。

分圧の法則、圧力の単位
【AA】
呼吸器の生理学を学ぶ際に出てきます。しかし、ごく初歩的な部分が解っていればよい話です。
要は、空気中の窒素と酸素は4:1だから、窒素の分圧は0.8気圧で、酸素の分圧は0.2気圧…というような単純な話です。難しく考えなくても大丈夫です。
 
ちなみに、1気圧=760mmHg であることは大丈夫ですよね?
mmHg の単位はよく出てきます。0.2気圧=760×0.2=152mmHg(注3)。ということで、酸素分圧を mmHg で表すと152mmHg ということです。
 
注3:厳密には飽和水蒸気圧47mmHg、酸素20.9%より、酸素分圧は149mmHg
 
なお、血圧の単位も mmHg を用います。血圧110/70 の意味は今は知らなくても大丈夫ですが、循環器の生理学で出てきます。
 
浸透圧
【B】
浸透圧は浮腫(ふしゅ)(注4)ができるメカニズムと関係します。しかし、PTでもよく理解していない人が多いです。浸透圧を知らなくてもPTになれますが、だからと言って知らなくてもいいよ…とはわたしなら言いません(注5)。
 
注4:間質(細胞と細胞の間の組織)内における液体成分の貯留が増えて、腫れとなったもの。
注5:余談ですが、浮腫は循環が悪いことで起こるからと、心不全や腎不全などで生じる全身性浮腫にホットパックを当てる不勉強なPTがあとを絶ちません。
 
浮腫が生じるメカニズムは、高校生なら知らなくていいです。
ここで知っておいて欲しいことは、濃い水溶液と薄い水溶液の間にセロハン等の半透膜が介されていると、濃度の薄いほうの溶液から濃いほうの溶液へと水が移動する現象が見られることです。
これは中学か高校までの理科で習うはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=xeuE284PHJI(01:15~が解ればOKです)
https://www.youtube.com/watch?v=pVJQ6SAjbm0(←これが特に重要)
(計約17分)【A~B】
 
 
⑬ 中学生物や高校生物
 
メンデルの遺伝の法則など。
【B】
優性遺伝、劣性遺伝とか、伴性遺伝(性染色体に依存する遺伝)の遺伝病の患者さんと遭遇する機会があると思います。これらの遺伝法則は、医療従事者なら常識的に知っていて欲しいです。知らなくてもPTになれますが、大まかに知っておくべきです。
優性、劣性という用語(3:55)、ホモ、ヘテロという用語(13:25)は覚えていて下さい。
14:50までで可(それ以降は不要)。
 
8:30から気楽に見て下さい。23:20の性決定様式は哺乳類のオスヘテロXY型だけでよい。
 
消化管、口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→直腸→肛門。
循環器、肺循環、体循環。
【B】
PTの学校では生理学の授業で改めて出てきますが、これとプラスアルファぐらいの知識は中学生でも常識かと。
 
生物の理解があれば入学後の学習を少しは助けます。しかし、詳細は入学してから学びますし、不要な箇所(注6)もありますから、今のところは大まかな理解のみでいいと思います。
 
注6:植物は不要。ただし、遺伝の例としてエンドウマメの話が出てきていますが…。
 
 
⑭ 国語や作文など
 
PTの学校に入るとレポートを書く機会が徐々に増えてきます。また、文献や論文を読む機会もあります。良いPTになるなら、読んで理解する基礎的な読解力は必要です。
【論文の例:「ジャーナルハイライト」を参照】
 
高校生のうちにレポートを書く練習をしなさいとは言いませんが、PTの学生になると宿題レポートなど書く機会が多いことは覚えておいて下さい。
 
初めは誰でも良い文章を書けません。良い文章を書こうと思ったら、書く練習をたくさんしなければなりません。最初は悪い文章でもいいからたくさん書いてみること…これが取っ掛かりとしては非常に大切なことです。
とにかく、普段からできるだけ文章を書くように心がけていないと、いつまで経っても上手になれません。
 
 
⑮ 英 語
 
巷のPT専門学校の英語の授業がどのぐらいのレベルなのか、ハッキリは承知していませんが、高いレベルのことまではやりません。英語が全然できなくてもPTになれますが(注7)、ある程度できればPTとしての幅を広げられることは間違いありません。
 
注7:ただし、解剖学の授業で主要な筋や骨の英語名、その他の英語を覚えさせられると思います
 
なお、大学院へ行こうと考えている人だと英語の回避はできません。英文文献も読みますし、貴方が論文を書く時には冒頭の摘要(Abstract)ぐらいは英語で書くことを求められるはずです。
それでも、英語が得意な人に助けを求めれば何とかなりますが…。
英語が得意な人が周囲にいなかったら、自分でがんばってやるしかありませんね。
 
⑯ まとめ
 
以上 ④~⑮ で、PT養成校で必要になると思われる高校レベルの知識を挙げてみました。意外と基礎的なことを理解していれば大丈夫なことを分かっていただけたと思います。慌てる必要はありません。ザックリでもいいので復習しておいて下さい。
 
しかし、最も大切なことは、普段から勉強する習慣が身に付いていることです。
人から教えてもらうだけではなく、自ら学んで身に付けていく姿勢が重要です。
 
④~⑮ の【AA】【A】の知識は、最低限これぐらいは常識だろう…と思われることをまとめたまでのこと。これらがベースになるという意味であって、これらを知ってさえいれば安泰だという意味ではありません。その点は誤解しないで下さい。
 
なお、最初にも書きましたが、PTの学校で習うことを先取り学習する必要はありませんから、誤解なきように。独学で先取りしようにも、ポイントを押さえてないと徒労に終わる可能性が高いからです。
 
相当な余裕があるなら、人体図鑑で骨の形状と名前を覚えるぐらいはいいでしょう。骨だけでいいです(筋については骨を先に覚えてからがベター)。
しかし、どうせ習うので今の段階では特に必要ではありません。本当に余裕のある人のみでいいです。
pt 筋骨の本.jpg
一応参考サイトも挙げておきます。
*入学後はここで出てくる骨の名前の日本語名はもちろん、英語名も一部を除き覚えさせられます
 
上記 ④~⑮ に関わらず、高校で習ったことをしっかりと復習しておいて下さい
もしまだ受験までに時間的な余裕があるなら、さらに受験勉強をして、レベルの高いPT養成校に入ることを考えて下さい。
 
 
⑰ 国家試験問題
 
第50回(2015年実施)のPT国家試験問題を厚生労働省のホームページから引用します。高校生なら解けなくて当然ですからビビる必要はありませんが、PT養成校卒業時には6割以上の正答率を要します。
 
【午前の問題(100問)】(別冊は省略)
 
【午後の問題(100問)】(別冊は省略)
 
【正解】
 
【PT国家試験の出題範囲】
 
【過去問の検索】
第50回理学療法士国家試験が2015年(平成27年)実施です。
以下同様に、
第51回=2016年(平成28年)
第49回=2014年(平成26年)
第48回=2013年(平成25年)
第47回=2012年(平成24年)
…です。
検索語として「理学療法士国家試験」と第〇回や△年の数字を入力すれば、欲しい年度の過去問にたどり着くことができます。
 
 
以上、ご参考になれば幸いです。
 
 
理学療法士養成校に入学するにあたり、何を復習しておくべきか? 終わり
 
 
 
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